「このまま自衛隊にいた方が人生幸せかな‥」「自衛隊にいるメリットとデメリトってなんだろう」今回は、そんな悩みにお答えします。
この記事を書く私は、自衛隊の早期定年退職に不安を感じたことをきっかけに転職を決意し、現在は建築業の経営コンサルタントとしてキャリアアップに成功しております。
それでは、早速、解説していきます!
自衛隊にいるメリット
自衛隊と民間企業を経験した私は、以下のようなことが自衛隊にいるメリットだと感じています。
貯金ができる。※ただし人による
なぜなら、衣食住にお金がかからないからです。独身の自衛官なら、衣食住が全て無料。
「衣」について、自衛官は仕事に使用される服(制服・迷彩服・革靴)など全て支給されます。そのためサラリーマンみたいに、スーツや革靴などの服装にお金がかかりません。
「食」について、駐屯地・基地内に住んでいる自衛官(営内者)なら、朝・昼・晩と全て食事が出ます。極論ですが、外食をしなければ、食費は一切かかりません。
「住」についても、駐屯地・基地内に住んでいる自衛官(営内者)なら、家賃・光熱費などのお金はかかりません。その分、部屋は2人部屋・3人部屋が基本であるため、一人の空間というものは無く、多少の我慢は必要です。
これらのことから結論、独身で外食を一切せずに基地内に暮らしていれば、お金がかからないため、貯金ができるという仕組みです。
ただし、私が周りの人を見て思ったことは、衣食住が保証されているからこそ、その分自分の趣味にお金を使ってしまう人も多くいました。それは、最悪お金が底を尽きても暮らせるという保証があるからでしょう。
よって、自衛隊は貯金ができる仕組みはありますが、貯金ができるかどうかは人によるということが私の結論です。
専門スキルが無くても、給与が高い
自衛官はみんながみんな、特別な専門スキルを持っているわけではありません。ここで言う専門スキルとは、パイロット・航空管制員・看護師(衛生)などです。
私が自衛隊にいた際は「地上救難員」という、いわゆる自衛隊の中の消防員という仕事で、特別なスキルはありませんでした。それでも24歳時点で年収370万ぐらいです。これは、20代の平均給与が340万円程度であるため、他の業種と比べて平均給与は高い方だと言えます。
また、自衛官はある程度階級と自衛隊歴が上がれば、自然と給与も増えるため、自分の専門スキルや実績に左右されることなく、安定した給与がもらえます。
好きなことに時間を費やせる
私の経験則ですが、自衛官は自分の好きなことに費やせる時間がたくさんあります。なぜなら、ごく一般的な自衛官のスケジュール以下だからです。
日勤のスケジュール | 時間 |
---|---|
起床 | 06:00 |
出勤 | 07:30 |
課業始め(始業) | 08:30 |
昼食 | 12:00 |
課業終わり(終業) | 16:45 |
自由時間 | 16:45~ |
上記の通り、日勤の場合は17:00に仕事が終わります。残業はほとんどありませんので、終業後は、勉強・筋トレなど好きに時間を費やせることできます。そのため、自分の好きなことに時間を費やせることができます。
また、当直勤務(夜勤)のスケジュールは下記です。
当直勤務のスケジュール | 時間 |
---|---|
起床 | 06:00 |
出勤 | 07:30 |
課業始め(始業) | 08:30 |
昼食 | 12:00 |
夕食 | 17:00 |
夜勤 | 17:00~08:00 |
終業 | 08:00 |
明け休み | 08:00~ |
上記の通り、次の日の08:00に仕事が終わります。その日は、一日休みとなるため、体を半日休めて、午後からは自分の好きなことに時間を費やせることができます。
よって、自衛官は自分の好きなことに時間を費やせる時間が多いと言えます。
勤務時間中に運動できる
自衛官は体を鍛えることも一つの仕事です。そのため勤務時間中に運動することができます。具体的な運動とは、ランニング・卓球・サッカー・フットサル・水泳などです。
また、施設も整っており、運動に必要な器具(筋トレ器具、プール、卓球台、各種ボール)などはほとんど揃っています。
普通のサラリーマンであれば、仕事終わりにジムに行って、お金を払って運動しますが、自衛隊であればその必要がありません。
よって、勤務時間中に運動できることは、自衛隊にいる最大のメリットでもあります。
自衛隊にいるデメリット
自衛隊と民間企業を経験した私は、以下のようなことが自衛隊にいるメリットだと感じています。同感できる方は、民間向けの思考の方です。
思考力が身に付かない
なぜなら、自分の頭で考える仕事が少ないからです。自衛隊は組織ができているため、若い自衛官は上官の命令に従うことが仕事です。考える仕事は、幹部自衛官や上官が行います。
そのため、まず若い自衛官が自分で考えて、企画立案することはないでしょう。上官の命令に従うことが仕事であることから、仕事を通して何かを生み出す思考力が養わないのです。よって若手の自衛官は思考力が身に付かないと言えます。
もし、20代の間に自衛隊で思考力を養いたいのであれば、幹部自衛官になるか、新卒で入隊し出世して1曹・曹長ぐらいの階級にいくことです。
民間で活かせるスキルが身に付きにくい
自衛官は民間で活かせる専門スキルが身に付きにくいと言えます。
(ここで言う専門スキルとは、パイロット、航空管制官、看護師などの民間でも就職できるスキルのことです)
なぜなら、自衛隊は国を守ることが仕事であるため、業務内容が防衛に関わる特殊な職種が多いからです。これらのことから、自衛隊の業務で身に付けた知見は、民間企業では活かしづらいです。
また、自衛隊を辞めたとしても「守秘義務」を守らなければならないため、そもそも得た知識を使用してはならないと言っても過言ではないでしょう。
自衛隊で、民間でも生かせる専門スキルを身につけるのであれば、専門スキルを養える職種を選ぶ、もしくは、時間のある時に勉強することです。
時間の有効活用ができない
メリットでお伝えした、「好きなことに時間を費やせる」と矛盾して聞こえるかもしれませんが、ここでの”時間の有効活用ができない”というのは業務中の話です。
私の経験上ですが、自衛隊の業務の中で、「この時間があればもっと違うことに有効活用できる」と感じた場面は多々ありました。
その中で特に私が感じたのが、整列時の待ち時間です。
自衛隊は、業務の中で”整列”というものがあります。これらは自衛隊の業務内容であるため仕方ないことですが、整列時の待ち時間程、無駄な時間はないと思っていました。
具体的な待ち時間とは以下です。
- 課業整列(朝礼時)・・・待ち時間:20~30分(立ちっぱなし)
- 行事(式典) ・・・待ち時間:1時間~2時間(立ちっぱなし)
電車の通勤時間とそこまで変わらないじゃないかと思われ方もいるかもしれませんが、決定的な違いは整列時は何もできないということです。つまり、スマホはもちろん触れないですし、隣の人としゃべることもできません。ただ空を見ながら定刻が来るのを待っております。
この時にやれることとしては、考え事をするか、覚えた知識を脳内でアウトプットすることしかないのです。しかし、やがて足の裏が痛くなり、最終的には思考どころではなくなってきます。
これらのことから、待ち時間が無ければその分有意義な時間を過ごせると思ってしまうのです。だから、時間の有効活用できない点はデメリットだと私の経験上思います。
将来が不安
なぜなら、転職を考えている自衛隊なら「俺はこのままでいいんだろうか?」と将来を不安に思う気持ちがあるからです。私も最初はそのような気持ちからでした。
では、なぜ自衛隊にいると将来が不安になるのでしょうか?。
それは、今の仕事に何らかの不安があるか、もっと夢中になれる仕事があるんじゃないだろうか?と思っているからではないでしょうか。
将来の不安を解消するためには、現状の仕事の不安を全て書き出して一つずつ解消していくこと。そして自分の人生を振り返り、自分の性格を理解して、夢中になれることに一つずつトライしていくことが必要です。
不安が解消できれば、自分が自衛隊にいるべきなのか、転職するべきなのかの判断ができます。
まとめ:メリット・デメリットから、逆算して考えてみよう。
ここまで、自衛隊にいるメリット・デメリットをお伝えしました。まず最初にやることは、自分の人生において重要視している項目を決めたのち、そこから逆算して考えてみましょう。
趣味で自分の人生を充実させたいと言う方であれば、
・趣味を充実させたい → そのためにはお金が必要 → そのためには時間が必要 → だから、自衛隊にいるメリットの方が大きい
もっと稼げる人間になりたいと言う方であれば、
・もっと稼げるようになりたい → そのためにはまずスキルが必要 → そのためには環境を変える必要がある → だから、自衛隊にいるデメリットの方が大きい
このサイトに来られる人たちは、もっと稼げるようになりたいと言う方が多いはず。そのための一歩としては環境を変える必要があり、環境を変えるためには転職する必要があります。そのために必要な転職エージェントは揃っていますので、こちらからご参照下さい。
このように、まず自分が何を重要視しているのかを考えて、そこから逆算し、自衛隊にいるメリット・デメリットを考えてみましょう。